2008年10月3日

モノを見つめ直すこと


−point of growth−



10月に入り、ようやく秋めいてきた今日この頃。
あっという間に夏も過ぎ去り、今年も残すところ3ヶ月を切りましたが、今年の予定は順調に進んでいらっしゃるでしょうか?

今日は、grafショールームで現在行っている展示をご紹介します。

grafショールームでは、7月から「point of growth」と題して、「これまでgrafの環境から生まれてきたモノを、もう一度見つめ直そう」という試みで展示をしております。


grafが生み出した家具の中で、オリジナル商品では見られないモノ。
例えば・・・
あるご家庭のために生まれたソファ。
あるショップのために生まれたテーブル。

そうした家具たちを不定期に展示し、皆様にご紹介していく中で、新たな可能性を発見したり、日々grafがおこなっている「つくる」という行為を、皆様に身近に感じて頂くものになればと思っております。

前回は「あるご家庭のために生まれたサイドボード」を展示しておりましたが、現在展示中の家具は、ショールームスタッフがお客様と接する中で生まれた、様々な用途に使える「棚」の数々。



grafオリジナル商品「バウ棚」を少しアレンジした、両面使いのオープン型のバウ棚(写真上)や、引き出しのついた縦長の棚(写真下右)など、使う人のアイデア次第で、用途が広がります。


また、背の低い棚は電話台にしたり、お花を飾ったり。

他の棚と自由に組み合わせることで、いろいろなバリエーションの棚が生まれます。

grafショールーム4階入り口で展示しておりますので、ぜひお立ち寄り下さい!


(point of growthの商品の詳細等は、お気軽にショールームスタッフにお尋ねください。)




2008年9月21日

工場長の話・・・

少ーし、木の葉の色も秋色になってきた今日この頃。
9月は連休も多く、夏の疲れを癒されている方も多いのではないでしょうか?


さてlaboでは、ウェブマガジンを制作している会社より、labo工場長に取材の申し出があり、その内容が先日アップされました。

ウェブマガジンの名前は「room.」さん。
このサイトを見てみると、
「幸せな暮らし」に欠かせないもの・・・
room(余裕、ゆとり)をたくさん想像し、幸せの形を創造していくウェブマガジンだそうです。

見ていてなるほどホッとするような、温かいウェブマガジンでした。


肝心の?工場長のインタビューは、木の話や家具とのつきあい方、普段はあまり見られない工場長の様子など、laboのみんなにとっても新しい発見がありました。


また家具に対しての思いや接し方が変わるかもしれません・・・

→ room.




2008年9月9日

grafオリジナル家具価格改定のお知らせ

grafショールームよりお知らせです。

原材料の価格高騰の事情等により、2008年10月より、grafオリジナル家具(カタログ・Narrativeに掲載の商品)の値上げをさせていただくこととなりました。

改定後の価格につきましては、追ってお知らせ致します。
お客様にはご迷惑をおかけ致しますが、何卒、ご理解をいただけますようお願い申し上げます。

2008年9月1日

日常のなかの「美」

9月に入りました。
まだ残暑が残る毎日ですが、夏休みも終わり、日も少しずつ短くなってきた今日この頃。
laboのとなりの空き地には、最近赤とんぼがたくさん飛びまわり、秋の訪れを感じさせます。


秋といえば、食欲の秋、スポーツの秋、芸術の秋・・・
そんな楽しみがたくさんあるなか、今日のlaboブログは、工場を少し抜け出して、日本の芸術の一つ「民藝」にふれた一日をご紹介します。


先日、島根県出雲市で「日本民藝夏期学校」が3日間開催され、その公開講座に参加してきました。


参加した日は、島根県にある「出西窯」の創立メンバーである、多々納弘光さんの講座がありました。
(出西窯の作品は、grafショールームでも一部取り扱っています。)

講座の中では、柳宗悦、河井寛次郎、バーナード・リーチなど出西窯が指導を受けた9人の民藝の師父達とのエピソードをお話されました。


「人が使いやすい物を一生懸命つくる」
下記の漁師用の釣り鐘火鉢は、「用途が生み出した美」であると河井寛次郎氏が絶賛された火鉢です。使いやすく丈夫なものを作れば、美は後ろから宿ると教えて頂きました。



柳宗悦氏が求めた美は「健康と誠実—健やかさとあたたかさ」は時と場所をこえる・・・そういうものを喜ぶことこそ民藝の喜びがあると、多々納さんより教えていただきました。

また民藝の先人達の多くが語られた自我を捨てるということ—
「無心の中の美」(柳宗悦氏)、「自慢の心を捨て、自我を捨てる」(バーナード・リーチ氏)、「無名の心、民藝の美しさは自我をこえたもの」(外村吉之介氏)などなど・・・

自我をなくし、使う人のことを考え、使う人に喜びや美を感じるものを提供するものづくりに対する姿勢、先人達の教えは、いつの時代も変わらない普遍の真理のような、すばらしい言葉ばかりで、ものづくりをしている私たちにとって心に響く教えでした。



講座が終わってから、出雲民藝館を案内して頂き、実際に民藝にふれることができました。
当時、実際に使われていた陶器や染め物が展示されており、その品々のご説明を、多々納さんが楽しくお話してくださいました。

この日の体験を通して、民藝への奥深い魅力を感じました。


またgrafの家具も、使う人のことを考え、grafの家具が皆さんの生活に喜びと美しい空間を提供し、そして一人でも多くの方に実感していただけたらいいなと思います。

最後に講座の中で言われていた「100年デザイン」(100年経っても変わらず愛されるデザイン)という言葉が印象的でした。

100年後もgrafの家具が皆さんの生活になじみ、喜びをもたらす家具になればいいなと思った一日でした。


2008年8月23日

シャープな中にくつろぎを・・・


今日は大阪市内のK様のお宅に、納品に行ってまいりました!


K様のお宅は、現在内装のリフォーム中です。

シャープな印象の内装にこだわり、家具もそれに合ったものを・・・とご注文頂きました。
まるで、お店にいるような内装の中、選んで頂いた家具は、クミテーブルアームチェアです。


また、シャープな印象へのこだわりは、コーヒーテーブルの天板角のRにも。
grafオリジナルの3/6コーヒーテーブルのRより、少しシャープに角度を鋭くしました。
K様は、3/6シリーズを気に入って下さっていて、「今までのテイストを崩さないで、シャープにしてほしい」とのご依頼でした。

また、テレビ台のスムースローボードの後ろには、スムースローボードの幅に合わせたパーテーションを取り付けられていました。
このパーテーションは、K様がつけられたものです。
grafの家具と調和され、よい雰囲気のお部屋になっていますね。



自宅に居ながらお洒落なバーに居るような、くつろぎの中にシャープさが上手く取り入れられている、K様のお宅でした。
少し涼しくなってきた今日この頃、時間を忘れ、ご夫婦の会話も弾みそうですね。

K様、ありがとうございました。

2008年8月15日

コーヒーテーブル

お盆休みに入り、海へ山へ・・・と出かけられている方、猛暑の中、涼しい部屋でゆったりお休みを満喫されている方もいらっしゃることでしょう。
そんな中、今回もlaboブログをご覧頂き、ありがとうございます!



今日はコーヒーテーブルをご紹介します。




こちらは3/6コーヒーテーブルW590の天板を製作しているところです。


この写真の天板は、grafのコーヒーテーブルの中でも、一番小さなサイズです。
真ん中にはガラスの天板が入り、出来上がりはこちら→3/6コーヒーテーブル
のように、可愛らしい正方形のテーブルになります。


こちらは一番大きなサイズでW1200、色はmush brownのコーヒーテーブルを製作中です。




さて、こう暑い日が続くと、冷たーいアイスコーヒーが飲みたくなるのは私だけでしょうか?


いえいえ、私は紅茶派です。
と言う方にも、少し、コーヒー雑談を・・・

コーヒーテーブルはもともと18世紀に、フランスの上流階級でコーヒーが流行したときに、生まれたテーブルだそうです。

ヨーロッパのフランスといえば、紅茶を思い浮かべる方も多いと思いますが、コーヒーテーブルはヨーロッパで製作されたようです。

(ヨーロッパのアンティークの家具でも、コーヒーテーブルはよく目にしますね。)


コーヒーの方は、1650年頃、トルコ大使がパリでカフェを作り、ヴェルサイユの宮廷人たちの好評を得、そののちカフェが増えていきました。

ヨーロッパのカフェでは、宮廷人から政治家、作家や哲学者の議論の場となり、芸術家達の交流の場となり、一般に普及していったようです。

コーヒーを飲みながら、たくさんの思想や文学、芸術が生まれたかもしれません。
音楽でも「コーヒー・・・」と名のつく曲も多いですよね。



3/6コーヒーテーブルは、皆さんの会話をジャマすることなく、シンプルなデザインです。
そして、シンプルだけでなく、美しくもあり、また可愛らしくもあるスタイルです。
お休みの後半は、ゆっくりコーヒーでも飲みながら、たくさんのおしゃべりを・・・
文学の話・芸術の話・議論等々 ― 新しいものを生み出せるかもしれませんね!
では、また。


2008年8月9日

木目の美しさ


暑い日が続きますが、皆様お元気でしょうか。
北京オリンピックの開幕や高校野球を家で観戦されてる方も多いかもしれませんね。

スポーツ競技は選手の皆さんの今までの厳しい訓練に耐え、その努力の成果があらわれますが、その姿はとても美しいもので、見ている人々に感動を与えます。

家具の材料となる樹木も同じように(?)、生長する過程で暑さ寒さに耐え、年輪を刻み、美しい木目を育みます。

今回ご紹介するのは、そんな美しい木目をそのまま活かしたバウ棚です。


バウ棚は、grafの家具でも人気のある家具の一つです。


grafショールームには、染色されたバウ棚が飾られています。
多くのお客様に選んで頂いたバウ棚は、ショールームに展示している種類を選ばれるお客様が多いようですが、今回はショールームには展示していない、チークの素地を選んでいただきました。



工場でクリアウレタンを吹き付け、磨きをかけた状態です。
チークの柾目を使用しています。



こちらは背板部分。
右の丸穴は、AV器機等のコードを通す穴です。
こちらも丁寧に磨いていきます。



染色無しのクリアウレタン仕上げ。
綺麗なあめ色に仕上がりました。



今回、このバウ棚を担当させて頂いた、ショールームスタッフより一言。

「木の素材やお色は、サンプルからお選びいただきますが、小さいサンプルなので想像し難い面もあるかと思います。 ショールームには展示していない木目やお色でも、どんどん冒険して頂いて、お客様の個性にあった家具を選んで頂けたら、もっと愛着もわき、ご満足度も上がるのでは・・・」

また、ショールームスタッフにもどんどんご相談くださいね。




それではまた!